東京都町田市の歯医者さん、タカムラ歯科医院です。今回のテーマは「小児歯科の費用について」です。小児歯科は小児専門の歯科医院ですが、こうした専門がつく歯科医院は費用が高いイメージがあります。
例えばセラミック治療をする場合、一般歯科でも歯科医院によってはセラミック治療に対応していますが、それを専門とする審美歯科だと費用が高いのではないかと思う人も多いでしょう。そこで、ここでは小児歯科における費用について説明します。
子供の医療費について
現在の日本では医療費の助成制度があり、これは病気の治療にかかった費用を各地方自治体が負担してくれる制度です。子供の発熱などで病院に行った場合、大人と違って治療費が無料なのはこの制度があるためです。
さて、子供の治療費における小児医療費助成は歯科治療においても適用され、なぜなら虫歯の治療も病気の治療に該当するからです。ただし、この制度については全国一律ではなく、市町村によって次の違いがあります。
・助成額 :全く医療費がかからないところもあれば、一部負担となるところもある
・所得制限 :所得制限がないところもあれば、一定の年齢から所得制限があるところもある
・対象年齢 :0歳~3歳まで、0歳~15歳までなど、助成制度適用の対象年齢に違いがある
また、小児医療費助成を適用するには住んでいる自治体で申請の手続きが必要です。
小児歯科の費用について
小児歯科の費用が高いか安いかの問題ですが、結論から言うと高いケースもあれば安いケースもあり、それは小児歯科であることが理由ではなく、自由診療となる治療が大きく関わっています。歯科医院の治療内容は、小児歯科に限らず保険診療と自由診療があります。
保険診療とは健康保険が適用される治療であり、この保険診療の費用は全国一律のため、歯科医院ごとで費用が異なることはありません。簡単な話、一般歯科で1500円の保険診療なら小児歯科でも同じ1500円になります。
一方、健康保険が適用されない自由診療においてはそうではなく、自由診療の費用は歯科医院ごとで費用を設定できるシステムになっています。つまり、Aの歯科医院で10万円の自由診療が、同じ治療内容でもBの歯科医院だと15万円のケースがあります。
この場合、Bの歯科医院が小児歯科なら小児歯科の費用は高いと感じるでしょうし、逆にAの歯科医院が小児歯科なら小児歯科の費用は安いと感じるでしょう。つまり小児歯科だから高いわけではなく、歯科医院によって費用が異なるというのが正しい表現です。
小児歯科の治療内容
小児歯科の治療内容は主に次の3つです。
・虫歯治療
・予防治療
・小児矯正
まず虫歯治療ですが、これは保険診療のため一般歯科でも小児歯科でも費用は同じです。次に予防治療ですが、本来予防歯科の治療は自由診療になりますが、子供の予防治療は保険診療…つまり小児医療費助成の対象になることが多いようです。
最後に小児矯正ですが、これは自由診療になります。自由診療である小児矯正は歯科医院ごとで費用が異なりますから、他の矯正歯科よりも費用を高く設定している小児歯科もあれば、安く設定している小児歯科もあります。
仮に最も安い費用で治療を受けようとするのであれば、それはそれぞれの歯科医院で費用を確認して比較するしかないでしょう。また、小児矯正の場合は矯正方法によっても費用が異なります。
小児歯科の費用が高いと感じてしまうケース
小児歯科だから費用が高いということは一切なく、実際に保険診療であれば費用は全国一律です。ただしケースによって小児歯科の費用が高いと感じてしまうこともあり、例えば次のようなケースがそれに該当します。
自由診療を希望したケース
自由診療の費用は歯科医院ごとで自由に設定できるため、中には高めに費用を設定している小児歯科もあるかもしれません。一方、安めに費用を設定している小児歯科もあるでしょう。
他県の情報を参考したケース
小児医療費助成の制度の詳細は市町村で異なります。A県とB県に同じ年齢の子供がいたとします。A県の子供の治療費が一般歯科で無料、B県の子供の治療費が小児歯科で無料ではなかった場合、その差は歯科の違いではなく住んでいる地域の違いによるものです。
診療科目の違いによるケース
歯科医院にはそれぞれ診療科目が設けられています。ですから、小児歯科でもその小児歯科が小児矯正のみを専門としている場合、小児矯正は自由診療となるため、保険診療に対応した歯科医院に比べると費用が高く感じます。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、小児歯科の費用についてまとめます。
1. 子供の医療費について :小児医療費助成は歯科治療にも適用されるが、細かい基準は市町村で異なる
2. 小児歯科の費用について :保険診療の費用は全国一律だが、自由診療の費用は歯科医院ごとで異なる
3. 小児歯科の治療内 :虫歯治療、予防治療、小児矯正
4. 小児歯科の費用が高いと感じてしまうケース :自由診療を希望したケースなど
これら4つのことから、小児歯科の費用について分かります。まとめると、小児歯科の費用が高いというわけではないものの、治療内容によって実際に高くなるケースがあるのは事実です。
それは自由診療の場合、自由診療はその治療費を歯科医院ごとで設定できるからで、そのため同じ治療でも一般歯科より小児歯科の方が高くなっているケースがあるのです。ちなみに小児歯科における自由診療とは小児矯正で、保険診療とは虫歯治療や予防治療が該当します。