東京都町田市の歯医者さん、タカムラ歯科医院です。
今回のテーマは「歯周病予防のための生活習慣の改善」です。
歯周病は生活習慣病であるという点から、日常生活の中に発症のリスクを高める要因があることが分かります。
実際、いくら予防意識を持っていても日常生活の過ごし方次第では発症を避けられず、
言いかえれば、生活習慣を見直して改善することは歯周病の予防につながるのです。
そこで、歯周病予防のために日常生活の中で見直すべき点について解説していきます。
目次
歯磨きは歯周病予防に欠かせないですが、精度次第で予防効果は高くも低くもなります。
そこで、自分の歯磨きの仕方を見直して磨き残しの少ない歯磨きを実践しましょう。
ブラッシングだけでは磨ける箇所に限界があるため、デンタルフロスや歯間ブラシも使いましょう。
デンタルフロスは歯と歯の間、歯間ブラシは歯と歯肉の境目を磨くことができるため、
1日1回で良いのでこれらを使えば、歯磨きの効果は大幅に高まります。
自分の歯磨きでどのくらいプラークを除去できているのかを知るために、プラークテスターを使いましょう。
プラークテスターはプラークを染色できるので、歯磨き後に使用すれば磨き残しが一目瞭然です。
数日連続して使用すれば染色のパターンを把握でき、自分の歯磨きの欠点が分かります。
歯周病は細菌による感染症ですから、身体の免疫力が低ければ感染しやすくなります。
そこで、疲労やストレスを解消して身体の免疫力低下を防ぎましょう。
最も効果的なのは充分な睡眠をとることで、深夜遅くまで起きているのは禁物です。
また、身体の健康状態に問題なければゆったりと入浴して、疲労を解消させましょう。
趣味など、何でも良いので自分が楽しいと感じられる時間を作ってください。
とくに解消法が見つからないという人は、適度に運動するだけでも効果があります。
食生活の見直しには、食べるものだけでなく食事の仕方も含まれます。
以下の点に注意すれば、歯周病だけでなく虫歯も予防しやすくなります。
栄養バランスが偏ると、身体の健康を害して免疫力低下につながります。
また、糖の摂取が多くなると虫歯だけでなく歯周病も発症しやすくなります。
食事中は噛めば噛むほど唾液が分泌され、分泌された唾液は口の中の細菌を流してくれます。
つまり、よく噛んで食べる人ほど唾液による自浄効果が高まります。
喫煙は身体の健康に悪い影響を与えますが、口の中の健康においても例外ではありません。
喫煙すること自体で、歯周病が発症するリスクが3倍近くも高まってしまうのです。
また、喫煙する人が歯周病になると、見た目上は歯肉の腫れが抑えられるため、
歯周病の発覚が遅れやすく、歯周病が重症化しやすい傾向もあります。
ほかにも「タールによってプラークが付着しやすくなる」「ニコチンによって免疫機能が狂わされる」など、
喫煙には歯周病が発症しやする要因がいくつも含まれています。
歯周病の原因菌は、唾液を介して人から人へとうつります。
そこで唾液を介す行為を考えると、「回し飲み」「食器の共用」「歯ブラシの接触」など、
いずれも家族間で行われやすい行為であることが分かります。
つまり、歯周病は家族間で原因菌がうつりやすいということになり、
自分だけ予防していても家族の誰かが歯周病になることで原因菌をうつされてしまうのです。
そうならないためにも、歯周病は家族全員で予防することを心掛けましょう。
糖尿病と歯周病は深いとされているため、糖尿病を予防することは歯周病の予防につながります。
糖尿病を予防するための基本もやはり生活習慣の改善で、
「バランスの良い食生活」「運動」「禁煙」の3つが大切です。
また、あくまでリスクの問題ですが、肥満体質の人は糖尿病にかかりやすいため、
リスクを減らすためにダイエットを兼ねた運動をすると良いでしょう。
糖尿病の予防が歯周病の予防につながるように、歯周病の予防もまた糖尿病の予防につながります。
いかがでしたか?
最後に、歯周病予防のための生活習慣の改善についてまとめます。
1. 歯磨きの仕方を見直す:デンタルフロスや歯間ブラシを使用する、プラークテスターを使用する
2. 疲労やストレスを解消する:充分な睡眠、ゆったりとした入浴、趣味や運動によるストレスの発散
3. 食生活の見直し:栄養バランスの摂れた食生活で免疫力を高め、よく噛んで唾液の分泌を促す
4. 禁煙する:喫煙は、行為自体が歯周病になるリスクを大幅に高める
5. 家族全員で予防意識を高める:歯周病の原因菌は唾液を介して人から人へとうつるため
6. 糖尿病を予防する:糖尿病の予防は歯周病の予防につながり、歯周病の予防は糖尿病の予防につながる
これら6つのことから、歯周病予防のための生活習慣の改善について分かります。
もう1つ付け加えると、歯周病予防のために欠かせないのが定期検診です。
歯科医院で定期検診を受診することで歯周病の予防効果が高まりますし、
発症している場合も検診時に発見できるため、歯周病の重症化を防げます。